駐日大使のみなさまへ

2025.11.25 11:27

駐日大使の方々が集う特別なパーティーにて、

生け花のデモンストレーションを披露しました🍁

ドウダンツツジ、ブルーベリー、紅葉…。

枝ものが持つ秋の気配を重ね、日本の季節の移ろいを表現。

空間にそっと広がる赤や橙の揺らぎが、

海外の方々にも“日本の秋”として心に届いたらうれしいです。

枝をいける度に、その場所の空気が変わっていく瞬間。

それは言葉を超えて伝わる、日本文化の魅力そのもの。

この日の出会いに感謝しつつ、

またひとつ、花で世界とつながる時間となりました。

— 金の枝、静寂から始まる物語 —

草月流オリジナルの鉄花器を用い、
最初にいけたのは、金に染め上げた梅の木の枯れ枝でした。
一本の枝が花器に立つだけで、
場の空気がすっと整う——
その静けさが、作品の始まりとなりました。
ここから少しずつ花材を重ね、
造形が立ち上がっていく過程には、
いけばなの醍醐味が凝縮されています。
— 野菊を紅葉の中へ、生命の曲線をいける瞬間 —
紅葉の彩りの中へ、野菊をそっと差し込んでいるところ。
野菊が描く、自然そのままの軽やかな曲線。
その“生命の伸びやかさ”が、秋の空気と重なり合うようにいけています。
ほかに使用したグロリオーサ、そして今回の菊は、外側がオレンジ、内側が深い赤という印象的な二色咲きの品種。
菊は「落ち着いた花」というイメージを持たれがちですが、近年は品種改良が進み、このように立体感と華やかさを併せ持つ、芸術的な姿のものが数多く生まれています。
鮮やかなコントラストがいけばなの表情を豊かにし、空間に凛とした力強さを添えてくれる花材です。
ウインターベリーの赤い実をいけました。
根が伸び、葉が開き、最後にそっと実を結ぶ——
その姿には「努力が実を結ぶ」という、静かな祝福の物語が宿っています。
お祝いの場には、秋の実ものを。
ひと粒の輝きが、場にあたたかな吉兆を運んでくれます。
最後に、金色の割竹を二本そっと重ね、作品が静かに息を整えました。
写真で綴る物語はここで一区切り。
けれど、この花が立ち上がっていく時間の流れを、
次は映像のほうでお届けしたいと思います。

ドウダンツツジ、ブルーベリー、紅葉。
枝ものが重ねる赤や橙の揺らぎは、季節そのものの呼吸。
一本いけるたび、空間の空気がそっと変わっていく感覚を
この5分の動画にぎゅっと詰め込みました。

本来は30分のライブデモ。
その場に漂う静けさや高揚感まで感じてもらえるように、
あの瞬間の空気をそのまま閉じ込めています。

この映像が、見てくださる方の心に
“日本の秋の美しさ”として届いたら、とても嬉しいです。

花で世界とつながる時間を、ぜひご一緒に。

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