自作花器にいける「私と土」展に参加
草月会館(草月流の本部になります)の1階に、イサム・ノグチが制作した石庭「天国(Heaven)」が広がっています。この庭というより、もはや巨大なアート作品そのものである会場で、12月6日から8日までいけばな展があり出品しました。今回のテーマは、「自作花器にいけること」。出品者は、全員、草月流の福井にある陶房で、花器を作陶しており、その作品に自分の花をいけています。こちらが作品です。
写真は、写真家、関谷幸三先生に取って頂いたもの。花器の青を意識して、冬の凛とした静けさを表すような作品を目指しました。
こちらが自作の花器なのですが、これを前になかなかに悩みました。口のところが割れたようになっているのが特徴で、その特徴をうんといかすならば、あまり花材を入れてはいけないのです。ただ会場がかなり広く、ここに椿一輪だけを挿す勇気が持てませんでした。「場にふさわしい花をいける」ということも必要ですので、床の間ならまだしも、これだけ華やかな会場では、少し華やかにしたくなるものです。
正面からの写真では分かりにくいのですが、上や横からみても、青い線が大胆な曲線を描くようにいけています。青い線に見えるものは、スチールグラスを乾燥させ、青に着色したものです。ドラマ「高嶺の花」で使ったスチールグラスを(二話のももがやるデモのシーンで使いました)そのまま軒下でドライにしたところ、とても綺麗な曲線を描いていたので、着色しいけてみました。白い花火のように見えるのは、アリウム・クリストフィーという花で、これもドライにして白く着色したものです。
炭のように見えるのは、モンステラという葉を乾燥させ、墨汁でまだらに着色したもの。
会場まで足を運んでくださったみなさん、本当にありがとうございました!